2020年11月23日

ヤマナラシとチョウセンヤマナラシの葉

web_201123_P_t_s_d_leaf_f_03_01_200606_300_CL-01_PC_900.jpg


今朝は雪が積もっていました。寒い一日で、14時過ぎに裏山に行ったところ、木の枝についた雫は凍ってツララ状態でした。20:50の気温マイナス1℃。とうとう「マイナス」と記録する時期になりました。
ヤマナラシとチョウセンヤマナラシの葉を並べました。
先日書いたようにヤマナラシの葉柄基部には腺点があり、チョウセンヤマナラシにはない、というのが大きな特徴のようですが、落ち葉を観察しているとヤマナラシにも腺点がない葉がけっこうあるようで、そこだけに着目すると間違いそうです。またチョウセンヤマナラシの腺点は「あるものが少ない」という表現がされている図鑑もありややこさしさを増しています。この葉は6月6日に採取したものですが、ヤマナラシの腺点ははっきりとは認識できませんでした。
こうやって並べてみると、葉縁がまず違います。両方とも歯状鈍鋸歯縁ですが、チョウセンヤマナシの方がやや粗い鋸歯です。また葉柄の長さはチョウセンヤマナラシの方が長いもの多いと感じています。この画像ではチョウセンヤマナラシの葉身の方が幅が狭くスマートに見えますが、全部が全部そうだったか記憶は定かではありません。
ヤマナラシとチョウセンヤマナラシ、葉がついていると見わけられるようになったと思っています。ただ、冬に冬芽と樹皮だけで見わけられるかというと、自信はありません。最後に葉の裏面も載せておきます。
2020/06/06

〔参考文献〕
佐藤孝夫,2011,増補新版 北海道 樹木図鑑,345pp,亜璃西社
林将之,2014,山渓ハンディ図鑑14 樹木の葉 実物スキャンで見分ける1100種類,759pp,山と渓谷社

web_201123_P_t_s_d_leaf_b_03_01_200606_300_CL-01_PC_900.jpg


posted by Satoshi SONDA@ARCS at 21:27| Comment(0) | Leaf

2020年11月20日

ヤマナラシ(Populus tremula var. sieboldii)腺点

web_201120__P_t_sieboldii_pellucid_201113_40_01_300_PC_900.jpg


いよいよ新型コロナウィスルの拡大も第3波を迎えてしまったようです。
札幌はまだ暖かく、今日などはちょっと小雨模様のなかでも、レインウェアの下にウルトラライトダウンを着込んで歩いたらかなり汗ばむ状態でした。21:40の気温5℃、また雨模様です。
ヤマナラシの腺点です。
ヤマナラシとチョウセンヤマナラシ、判別に迷うことが多く一度きちんと比べてみたいと思っていました。近所に両方があるので一年を通して観察してみよう、と去年は考えていたのですが結局ひと夏が過ぎて、今になってかろうじてはじめたところです。
これらを葉で判別する場合、腺点(腺体・蜜腺)の「ある/なし」が着目点の1つのようです。
スキャナではこの腺点をうまく表現できず、さてどうしたものかと悩んでいました。今回は落ちる寸前の葉を採取してきたので葉の色はよくないのですが、腺点は夏場の葉が緑のときよりもわかりやすいように思えます。右側の拡大版が腺点です。葉柄の根元を切り取って葉を立てて腺点をみてみました。葉柄の付け根、葉っぱの根元に突起があるのがわかるかと思います。右上の画像は、まるでマンタのようにも見えます。
腺点が何のためにあるのか、実のところよくわかっていないようです。日本植物生理学会のホームページ「植物Q&A,腺の種類と役割について」には次のように説明されています。『分泌物や排泄物を含む組織ですので、“分泌組織”と呼ばれることもあります。分泌物の種類によって“油室または油腺、精油腺(精油の場合)”、樹脂嚢(樹脂の場合)、粘液嚢(ペクトースなどの粘液の場合)などと区別して呼ばれることもあります』。詳しくはこちらをご覧ください。
https://jspp.org/hiroba/q_and_a/detail.html?id=1809
次回はヤマナラシとチョウセンヤマナラシの葉を並べてみます。
2020/11/13

〔参考文献〕
佐藤孝夫,2011,増補新版 北海道 樹木図鑑,345pp,亜璃西社
林将之,2014,山渓ハンディ図鑑14 樹木の葉 実物スキャンで見分ける1100種類,759pp,山と渓谷社
佐藤公行,2008,みんなのひろば,植物Q&A,腺の種類と役割について.日本植物生理学会
https://jspp.org/hiroba/q_and_a/detail.html?id=1809 2020/11/20
posted by Satoshi SONDA@ARCS at 21:54| Comment(0) | Leaf

2020年10月31日

シラハギ(Lespedeza thunbergii ssp. thunbergii f. alba)花

web_201031_L_t_t_alba_FL_201027_01_01_1200_PC_900.jpg


還暦を過ぎてから空沼岳の麓の中古住宅を購入し、現在「ダッシュ村」状態で家の周りの整備に励む友人のところに遊びに行ってきました。2時間ほど外の薪ストーブを囲んで雑談。ちょっと煙臭くなって帰ってきたところです。16:30の気温、7℃。
シラハギの花です、たぶん。
園芸種を同定できる図鑑を持っていないので、「だぶん」の域をでません。白花のハギにはシラハギとシロバナミヤギノハギがあります。笠さんのブログ(2012)によれば『ミヤギノハギの枝はしなやかに垂れ下がるほどよく伸びるのに対し、シラハギの枝は花火がパッと散るように、まっすぐに伸びていきます』とあり、シロバナミヤギノハギも垂れ下がるようです。その枝の伸び方から見ると、これはシラハギでした。葉をみても、ミヤギノハギの小葉は細長く頂小葉の葉柄が長いのに対し、この画像の葉は楕円形で頂小葉の葉柄は短いものでした。このあたりから「たぶん、シラハギ」としました。ミヤギノハギとシラハギの葉の比較は、文末の参考資料として載せた笠さんのブログを参照してください。
いろいろ調べている中でちょっと混乱しています。小学館の園芸植物大辞典(1994)によれば、『(シラハギ:Lespedeza japonica L.H.Beileyは)よく栽培される園芸種で、ニシキハギ(Lespedeza japonica L.H.Beiley 'Nipponica')の白花型である』とあります。ニシキハギそのものは、東京大学総合博物館によれば『野生種であるビッチュウヤマハギが栽培されている間に他の種と交雑をして生じたいろいろな型の雑種の集合と考えられる。したがって、これも園芸種として独立させるのが適切であると判断した』。たぶん、シラハギの学名の方が先に登録されてしまい、その後園芸種としてニシキハギが登録されたので、学名だけからみると妙な感じがするのかもしれません。
ところが最近の学名は、
シラハギ:Lespedeza thunbergii (DC.) Nakai subsp. thunbergii f. alba (Nakai) H.Ohashi et K.Ohashi
ニシキハギ:Lespedeza thunbergii (DC.) Nakai subsp. thunbergii 'Nipponica'
ミヤギノハギ:Lespedeza thunbergii (DC.) Nakai subsp. thunbergii f. thunbergii
シロバナミヤギノハギ:Lespedeza thunbergii (DC.) Nakai subsp. thunbergii f. miyagialba H.Ohashi et K.Ohashi
ビッチュウヤマハギ:Lespedeza thunbergii (DC.) Nakai subsp. thunbergii f. angustifolia (Nakai)
となっていて、Lespedeza thunbergii subsp. thunbergiiの品種扱いになっています。分類の変更がAPG体系によるものかどうかわかりませんが、これらのハギ類はかなり近縁にある種類という評価になったようです。このあたりは専門の学会誌にあたらないとわからないですね。
2020/10/27

〔参考文献〕
笠 康三郎,もう一つのハギ シラハギ,青柳庵日記,2012,http://blog.sapporo-ryu.com/?eid=142 2020/10/31
秋山忍,1994,ハギ属,小学館編,園芸植物大事典2,1769-1772,3099pp,小学館
秋山 忍,動く大地とその生物,植物,16 ツクシハギ −ハギ属(マメ科)の分類−.東京大学総合博物館
http://umdb.um.u-tokyo.ac.jp/DKankoub/Publish_db/1995collection2/tenji_shokubutsu_16.html 2020/10/31
学名は
米倉浩司・梶田忠,2003-,「BG Plants 和名−学名インデックス」(YList),http://ylist.info 2020/10/31
による。

posted by Satoshi SONDA@ARCS at 19:19| Comment(0) | Flowers